はじめての電子書籍「第一章 電子書籍の現状」

今や電子書籍を活用することで、個人が自由に出版できる時代になりました。

しかし、SNSやブログなどで日々文章を書いている人も、電子書籍を活用して出版している人はまだまだ少ないと感じています。

また、電子書籍を活用するということの可能性についても、まだ多くの人は気づいていないのではないかと感じています。

そこで今回、全4回にわたってお届けするこのコラムでは、電子書籍の可能性から具体的な電子書籍の作り方までお伝えしようと思います。

 

はじめての電子書籍

私自身、今から約2年前に、はじめて電子書籍を出版しました。

おかげさまで出版以降、たくさんの人に読んでいただいております。

Amazonのジャンル別売れ筋ランキング1位にもなりました。

その後、さらに7冊を出版しました。

英語版も含めると、全部で10冊になります。

このように英語版も作成し、世界中のAmazonのマッケートを通じて、海外への展開にもチャレンジしています。

 

私はこの出版活動を通じて、電子書籍を活用したコンテンツの作り方や電子書籍を売る仕組みを研究し、実践してきました。

その実践を通じて、さまざまなことが見えてきました。

それをあなたにお伝えしたいと思います。

 

今回のコラムは、全部で四章立てで構成しています。

第一章 電子書籍の現状
第二章 KDPの活用
第三章 電子書籍の作り方
第四章 出版と販売

 

第一章では「電子書籍の現状」と題して、電子書籍の市場規模や利用率などのデータも含め、電子書籍の現状と今後の可能性について、まずお話ししていきたいと思います。

次に、第二章では「KDPの活用」と題して、KindleDirectPublishing、略してKDPと呼ばれる、Amazonの電子書籍プラットフォームを活用することの可能性についてお伝えいたします。

さらに、第三章では「電子書籍の作り方」と題して、実際に電子書籍をどのようにして作ればいいのかという具体的な作り方についてお話しいたします。

そして、第四章では「出版と販売」と題して、Amazonのプラットフォームを活用したKDPの登録方法と出版手順についてご説明いたします。

 

私は約2年前、ゼロからいろいろ試行錯誤しながら、手探りで電子書籍の制作と出版活動を行ってきましたが、今回のこのコラムをお読みいただければ、そのような試行錯誤をすることなく、出版までの道のりをイメージしていただけると思います。

今回のコラムでは、まず第一章の「電子書籍の現状」についてお話しいたします。

 

電子書籍の現状

2010年は「電子書籍元年」と呼ばれました。

Kindle無料アプリやiPadなどのタブレット端末が次々とリリースされ、これからは紙の書籍が電子書籍に置き換わると言われました。

それから7年が経ちましたが、現在の状況はどうでしょうか?

 

多くの人にとっては、思ったほど拡がっていないと感じるかもしれません。

しかし、その水面下ではじわじわと展開してきました。

 

ここ数年、紙の出版物の不況が深刻な状況になっていますが、その一方で電子書籍への関心が高まってきています。

日本では電子書籍が広く普及する以前に、携帯電話で読む「携帯漫画」が親しまれてきました。

電子書籍もこの「漫画」というジャンルから人気となっています。

国内の電子書籍市場では、この漫画というジャンルが牽引しながら、雑誌、そして一般書籍へと展開する構図として拡大しつつあります。

 

また、2016年8月には、Amazonによる「Kindle Unlimited」という定額制の電子書籍の読み放題サービスがスタートしました。

さらに、それに加えて、2017年10月より「Prime Reading」という新サービスがはじまり、Amazonプライム会員にも会員専用の電子書籍の読み放題サービスが付与されることになりました。

これにより、今まで電子書籍を読んだことのない方にも、今後電子書籍はさらに身近なものになっていくでしょう。

このような読み放題のモデルは、今後、出版業界のビジネスモデルを大きく揺るがすものになるかもしれません。

このように電子書籍を取り巻く環境は、いま大きく変化してきているのです。

 

電子書籍の市場規模

次に、電子書籍の市場規模に関するデータをご覧ください。

2010年に651億円であった電子書籍・電子雑誌の市場規模は、2015年には1,826億円まで拡大してきています。

5年で、約3倍まで拡大してきました。

今後さらに拡大していくことが予想されています。

 

その一方、紙の書籍の売上はますます減少してきています。

出版科学研究所によると、2015年の紙の出版物の推定販売金額は7,419億円。ピーク時の1996年の1兆1,692億円と比べ、37%も縮小してきています。

現在、紙の電子書籍の市場規模は、7,419億円。電子書籍は1584億円で、比率で言うと、79対21ですが、今後さらにこの差は縮まってくると思われます。

それだけ紙の書籍は深刻な状況になってきており、書籍というメディアのかたちも変わってきているのです。

 

電子書籍の利用率

次に、電子書籍の利用率のデータを見ていきたいと思います。

2011年には、3.8%だった「有料の電子書籍利用者」が、2015年には約4倍の13.5%まで拡大してきています。

また、「無料の電子書籍利用者」が15.8%で、「知っているが利用したことはない人」が60.7%という感じです。

 

私が最初に出版した時、「はじめて電子書籍を買いました!」という方がたくさんいらっしゃいました。

このように、電子書籍というものがあるのは知ってはいるけど、利用したことのない人がまだまだたくさんいます。

しかし、一度体験して便利だと感じたら、また利用する人も多くいるでしょう。また、身近な人が経験したりすると、自分も試してみようと思うものです。

だからこそ、このような利用率というのは、ある時に急激に拡大する可能性があるのです。

 

Amazonの電子書籍は、Kindleと呼ばれる専用端末がないと見ることができないと思っている方もまだ多くいるかもしれません。

しかし、Amazonの電子書籍は、無料のKindleアプリを利用して、スマホで読むことができます。

スマホで読めることがわかり、簡単に購入できることがわかれば、試してみようと思う人はもっといるはずです。

 

日本におけるスマートフォンの普及率は、約70%です。30代は80%、20代では90%を超えています。

スマホの台数としては、2019年には1億台を超えると言われています。

Kindle端末をもっている人はまだ少ないかもしれませんが、iPhoneやAndroidのスマホを持っている人はたくさんいます。

スマホを持っていれば、いつでもすぐに電子書籍を読むことができます。

つまり、電子書籍を読むためのプラットフォームはすでにあるのです。

だからこそ、コンテンツが充実し、もっと魅力的になってくれば、一氣に拡がる可能性はあります。

そして、この利用率が上がってくればくるほど、電子書籍市場はさらに活発になってくるのです。

 

セルフパブリッシングの時代

ところで、一般的に電子書籍について語られる場合、このような市場規模や利用率などがデータとして示され、紙の書籍の電子化について語られることが多いです。

つまり、紙の書籍と電子書籍はどっちが良いかとか、いずれは紙の書籍が電子書籍に置き換わるとか、そういった議論になります。

私はそこは本質ではないと考えています。

私は紙の書籍も好きですし、電子書籍も便利なので利用します。

どちらが良いという考えではなく、そもそも異なるメディアだと位置づけています。

そして、それぞれの特性を活かせば、共存していけるものだと考えています。

 

また、そこで語られることの多くが、利用する側の視点です。

しかし、今回、私がお伝えしたいのは、電子書籍を利用するという視点ではなく、電子書籍というメディアを活用する側の視点です。

どういうことかと言うと、この電子書籍というメディアを活用して、個人の新たな表現活動ができるようになったということです。

それが「セルフパブリッシング」です。

このセルフパブリッシングを通じて、個人が自由に出版できる時代になったのです。

 

新しいマーケティングツール

電子書籍を活用することで、専門家としてブランディングしたり、印税収入を得たり、新たな人とのつながりを生みだすことができます。

さらには、Amazonというプラットフォームを活用することで、それは今までになかった新しいマーケティングツールにもなるのです。

私はこのセルフパブリッシングに大きな可能性を感じています。

しかし、それを十分に活用している人はまだまだ少ないのが現状です。

 

電子書籍は、まだまだ発展途上の段階です。

しかし、だからこそ、この発展途上の段階で取り組むことでチャンスが生まれてくるのだと考えています。

電子書籍ストアにもさまざまありますが、私はAmazonのプラットフォームを活用するのが良いと考えています。

個人にとっては、このAmazonというプラットフォームを活用し、セルフパブリッシングを通じて自分のコンテンツを販売する仕組みは、これまでになかったほど革新的です。

このプラットフォームを活用しない手はありません。

このプラットフォームを活用して、まさに個人が出版社になれる時代になったのです。

 

この可能性にぜひ気づいていただきたいと思います。

次回のコラムでは、「第二章 KDPの活用」と題して、Amazonのプラットフォームを活用することの可能性について、詳しくお話ししていきたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ABOUTこの記事を書いた人

パーソナルコーチ。株式会社SKIP 代表取締役。システム開発会社にて通信分野のシステム開発・企画を経て、独立。パーソナルコーチングの他、個人や企業のメディア戦略をサポートしている。