はじめての電子書籍「第三章 電子書籍の作り方」

先日より「はじめての電子書籍」というテーマで、コラムをお届けしています。

「はじめての電子書籍」は、四章立てで構成しております。

第一章 電子書籍の現状
第二章 KDPの活用
第三章 電子書籍の作り方
第四章 出版と販売

 

今回は「第三章 電子書籍の作り方」についてお伝えいたします。

第三章では、電子書籍を作るうえでの考え方と実際にどのようにして作るのかという具体的な作り方についてお話しいたします。

 

電子書籍を売るための発想

まずは電子書籍を作るうえでの考え方についてですが、せっかく電子書籍を出版するからには、多くの人に読んでもらいたいですよね。

しかし、出版さえすればどんどん売れるというわけではありません。

電子書籍の作り方を考えるにあたっては、ただ作ることを考えるだけでなく、その先にある売るための発想が必要だと考えています。

そのために私が考える視点が、「逆から考える」ということです。

逆から考えるとは、売り方から考えるのではなく、「買い方から考える」ということです。

つまり、買い手の視点から考えて本を作るということです。

 

自分の本を買ってもらためには、Amazonにてどういうプロセスを経て、購入してもらえるかということを考えなれければなりません。

有名になれば、本のタイトルや著者名で検索して、自分の本に辿りついてくれるかもしれません。

しかし、はじめての書籍やまだ認知度が低い時には、まずその存在を知ってもらうところからスタートしなければならないのです。

そのための戦略が必要なのです。

さらに、自分の知り合いではない一般の人に購入してもらうには、3つの関門を突破する必要があると考えています。

 

電子書籍の購入に至る3つの関門

それが、この3つの関門です。

【第一関門】「表紙」と「タイトル」で選ばれる
【第二関門】「はじめに」と「目次」で選ばれる
【第三関門】「レビュー」で選ばれる

これらの3つの関門を突破して、はじめて書籍を購入してもらうことができるのだと考えています。

まず、最初の関門がこちらです。

 

【第一関門】「表紙」と「タイトル」で選ばれる

まず前提として、多くの人はいきなり自分の本のページに来てくれるわけではないということです。

SNSやメルマガなどで紹介したり、検索エンジンからキーワードで辿り付いて来てくれる場合以外は、以前お伝えしたAmazonのおすすめ機能である「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というところから来てくれる場合がほとんどかもしれません。

したがって、関連商品を通じて、自分の本をクリックしてもらう必要があるのです。

そのために、まず第一関門として、表紙とタイトルで選ばれなければその先がありません。

つまり、まずは第一印象で興味を持ってもらう必要があるのです。

その第一印象が、表紙の印象とタイトルのネーミングです。

そして、表紙の印象とタイトルのネーミングで興味を感じてもらい、そこからクリックして、まずは自分のページに来てもらうことが必要なのです。

これが第一関門です。

次に、第二関門です。

 

【第二関門】「はじめに」と「目次」で選ばれる

自分のページに訪れてもらった後に多くの方が見るのが「商品の説明」です。

商品の説明の部分は、フリースタイルで自由に書けますが、ここに何を書くのかが重要だと考えています。

私は、ここに「はじめに」と「目次」を書いて、本の中身をイメージしてもらいます。

紙の書籍は本屋さんで立ち読みをして、中身を見ることができます。

しかし、電子書籍は購入してみないと全体の内容がわかりません。

だからこそ、「はじめに」と「目次」を通じて、本への期待を表現し、興味を感じてもらうことが必要なのです。

ここでこの本を読みたいと思ってもらえるかどうかが実際の購入へとつながるのです。

これが第二関門です。

そして、最後が第三関門です。

 

【第三関門】「レビュー」で選ばれる

客観的な意見として、レビューが参考にされます。

第二関門での本への期待と合わせて、このレビューを参考にして、最終的に購入へとつながっていくのです。

この第一関門から第三関門を突破出来て、はじめて購入してもらえるのです。

このように、電子書籍を作るにあたっては、買い手の視点を意識して作り込んでいくことが重要なのです。

電子書籍の作り方を考える前提として、ぜひこのことを意識していただくと良いと思います。

 

それでは、これから具体的な「電子書籍の作り方」についてお伝えしていきます。

 

電子書籍の作り方

私が出版のお手伝いをするときには、「企画→構成→制作→出版」という工程を踏んでいくのですが、「企画・構成」は本の内容によって変わってくる部分でもあるので、今回は「制作」の工程における具体的な電子書籍の作り方についてお話ししようと思います。

電子書籍を作る際には、4つのステップで進めていきます。

【STEP1】 原稿を作成する
【STEP2】 原稿を編集する
【STEP3】 表紙を作成する
【STEP4】 EPUBに変換する

 

【STEP1】 原稿を作成する

STEP1は「原稿を作成する」です。

原稿を作成する前の段階において、私は目次の検討に十分な時間をかけます。

目次の段階で「いけそうな感覚」ができるまでは、執筆には進みません。

中途半端に書き出してしまうと、かえって時間がかかることになるからです。

何度も何度も目次を推敲して、目次の段階でいけそうな感覚を得てから、書き出します。

そうやって、原稿を書き始めます。

 

ツールに関しては、原稿は、基本的にはワードで作成します。

しかし、いきなりワードで原稿を書くのは難しいと感じる方もいるかもしれません。

どんどん書ける方はいいのですが、最初から最後まで順番に書いて仕上げていくのはけっこう難しいのです。

映画やドラマなんかで、作家が書けずに紙をクシャクシャにして投げ捨てるのを見たことがあると思います。

最初から最後まで順番に書こうとすると、どこかで詰まってしまい、そこから先に進まなくなってしまうのです。

だから、私は書けるところから書いていきます。

それを実践するために、メモ帳のようなテキストツールを使っても良いのですが、たとえば「EVERNOTE」のようなメモアプリを使うのもひとつです。

 

EVERNOTEとは、すべてを記憶するというコンセプトのメモを記録するアプリです。

パソコンでもスマホでも、同じデータをクラウドで共有できます。

基本機能であれば、無料で使うことができます。

これを活用して、原稿の元となる文章を作っていくこともできます。

私は、EVERNOTEのノートブックとノートの機能を使い、本1冊を「ノートブック」にして、1節ずつを「ノート」に分けて書いていきます。

こうやって書けるところから書いていくことで、原稿の元となる文章が徐々に膨らんでいき、推敲を重ねながら、それを最終的にワードのかたちにすることで原稿が出来上がるのです。

目次がきちんとできているとこのような書き方ができるのです。

 

【STEP2】 原稿を編集する

次に、STEP2は「原稿を編集する」です。

一度書いた原稿を俯瞰して何度も読み直してみてください。

全体の流れはどうか、読むリズムはどうか、誤字や脱字はないか、など客観的な視点で編集や校正をしていきます。

 

また、最終的にKDPのフォーマットに準拠させていきます。

Amaozonにより提供されているフォーマットの簡易ガイドというものがあります。

これを参考にして、KDPのフォーマットにあわせて最終的な原稿を完成させてください。

 

【STEP3】 表紙を作成する

次に、STEP3は「表紙を作成する」です。

一般の書籍の場合は、出版社が専門の装丁家さんに依頼して、作ってもらうのでしょう。

しかし、セルフパブリッシングの場合は、そこまでの費用が出せない場合もあるでしょう。

その場合は、自分で表紙を作ることになりますが、表紙は、第一印象を決めるとても大事な要素になります。

私はテーマをもとにした画像を決め、そこからPhotoshopで表紙を作っていきます。

表紙の規格などは、Amazonの推奨規格に基づいて、縦書きの場合、縦1.6:横1のサイズで作ります。

この表紙の規格については、こちらをご参考にしてください。

 

私は、テーマを決めたら、先に表紙を作ることも多いです。

そうやって、先に完成のイメージを描いていきます。

先に完成のイメージを作ることで、本が完成に向かうのです。

 

【STEP4】 EPUBに変換する

最後、STEP4は「EPUBに変換する」です。

ワードで作成した原稿をEPUBという電子書籍の形式に変換します。

そのためのツールはいくつかありますが、そのひとつに「Calibre」というツールがあり、無料で使うことができます。

これを活用することで、ワードのファイルをepubという形式に変換し、KDPに登録するファイルが出来上がります。

このepubファイルと表紙画像ができたら、KDPに登録するファイルは完成となります。

 

以上、電子書籍の作り方について、ざーっとお話ししてまいりましたが、電子書籍の制作工程について、なんとなくイメージしていただけましたでしょうか?

 

電子書籍を作ることは、労力がかかることかもしれません。

しかし、本を書くということは、それ以上に価値があるものだと感じています。

この出版活動を通じて、ぜひそれを体感していただきたいと思っています。

 

次回のコラムでは、「第四章 出版と販売」と題して、電子書籍をKDPに登録する方法など電子書籍の出版手順についてご説明いたします。

今回のコラムと合わせて、電子書籍の制作から出版までのイメージを感じていただけたらと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ABOUTこの記事を書いた人

パーソナルコーチ。株式会社SKIP 代表取締役。システム開発会社にて通信分野のシステム開発・企画を経て、独立。パーソナルコーチングの他、個人や企業のメディア戦略をサポートしている。